A.01
トポロジ(ネットワーク・ケーブルの結線形態)はスター型・バス型・リング型に分類されますが、スター型のトポロジでは一般的にハブ(集線装置)とツイストペアケーブルを使用します。ハブを中心にして各ノードをスター状(星型)に接続することによってネットワークを構築します。具体的には、ハブの1つのポートに対して1台のコンピュータを1本の細いツイストペアケーブル(より対線)で接続します。ツイストペアケーブルでは、10BASE-Tケーブルが普及しています。
   
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  ネットワークの基礎構造
 
 
A.02
LAN(Local Area Network)は地理的に狭い範囲のネットワークのことで、WAN(Wide Area Network)は地理的に離れた拠点を結ぶためのネットワークです。地理的な違いもあるのですが、LANとWANの大きな違いは 以下の点です。 LANは、ネットワークを利用するユーザがネットワーク 機器、ケーブルなどを購入しネットワーク の構築、運用管理を行います。それに対して、WANは利用するユーザがネットワークを構築することはありません。 NTT、日本テレコム、KDDIといった電気通信事業者が提供するサービスを受けるという形になります。
  また、LAN(Windows)は、通信相手としてMACアドレスを指定してブロードキャストフレーム(MACフレーム)を送信するので、このブロードキャストフレームを直接送受信できる範囲(主にルータまで)に限定されます。
  WANは公衆回線や専用線を用いて広域に端末装置を設置したり離れた場所にある複数のLANを接続したりするネットワークを指します。LAN間接続に利用できるWANとしてはISDN、フレームリレー、高速ディジタル回線、ATM専用線などがあります。
   
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  ネットワークを知ろう!
 
 
A.03
IPアドレス。TCP/IPプロトコルのうち、TCPでは、データを渡すべきアプリケーションを示す情報(宛先ポート番号。HTTPは80など)やパケットの状態を管理する情報(シーケンス番号等)を持っており、もしパケットに欠如があった場合は、送信元に再送信を要求する機能を持っています。
  これに対して、IPではネットワーク上のどのコンピュータ宛てにデータを送るべきかという通信経路を確立する機能を持っており、上位層から渡されたパケットに宛先IPアドレスや送信先IPアドレスなどのヘッダを付加して下位層に引き渡します。(注意:IPアドレスだけではコンピュータ同士の通信は可能ですが、パケット(データ)を取り込むかルーティングするかは判断できません。1つのセグメントでパケットが自分宛てであるかどうかを認識するためには、下位層であるネットワークインターフェース層のMACアドレス(LANカード自体が持つ物理アドレス)が必要になります。)
  また、IPv4のIPアドレスは4つのピリオドで区切った0〜255の10進数(「オクテッド」と呼ばれる8ビット単位の固まり)で表され、アドレスの前半部分はネットワークアドレス(ホストが接続されているネットワークを識別する)、後半部分はホストアドレス(ネットワーク内でのホストを識別する)を表します。
   
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  プロトコル
 
 
A.04
OSとしての機能、処理・管理能力で優れている点としては主に以下の4点があります。
  (1)マルチユーザー環境、マルチタスク環境であること。
  ※マルチユーザー環境とは、一度に複数のユーザがログインできる環境のことです。
ログイン時には、IDとパスワードでの認証が必要であり、また、ディレクトリやファイルに関して複数のユーザ・グループ間でアクセスできる権限を設定することができます。
 
  ※マルチタスク環境とは、同時に複数のプロセス(プログラム処理の実行単位)を存在させることができる環境のことで、UNIXの場合は非常に精度が高く、1つのプロセスが暴走した場合でも他のプロセスに与える悪影響を最小限にとどめることができ、OS自体の動作が安定しているという特徴があります。
   
  (2)高級言語であるC言語でシステムが記述されているため、C言語で開発されたソフトウェアの移植が容易であること。
   
  (3)シェルを装備しているため、ユーザが対話的にシステムの機能を利用できること、及び、単機能コマンドを組み合わせてより複雑な機能を実現できるパイプ機能を実装していること。
  ※シェルとは、もともと「貝殻」からきている言葉で、UNIXの中枢であるカーネル(後述)を包みこんだ形で存在しています。別名「コマンドンタプリタ」ともいいます。シェルは、ユーザがキーボードなどから入力したコマンド(コンピュータに対する命令)を読み取り、コンピュータが理解できる機械語に翻訳して実行し、外部に処理を引き渡す役割を担っています。シェルはユーザとカーネルの橋渡しをしているといえます。
  ※カーネルとは「核」という意味で、UNIXの核となる部分を指します。カーネルは、C言語で開発されており、非常に汎用性が高く、異機種への移植性が高いことが特徴です。カーネルを変更する(カーネルの再構築)ことで、ユーザにとって最適な環境を構築することが可能です。また、カーネルの機能としては、マルチユーザ・マルチタスク環境を実現しつつ、コンピュータやパソコン、周辺機器などを順序立てて制御したり処理したりすることがあげられます。具体的には、プロセス管理やメモリ管理、ファイル管理、ネットワーク環境の管理等があり、特にネットワーク管理は充実しており、現在インターネットで標準になっているTCP/IPプロトコルは、昔からUNIXの標準的な通信プロトコルとして発展してきた背景があります。
   
  (4)異なるデバイスに対しても単純で一貫したインターフェースを提供していること。
  UNIXでは、入出力装置やポート、ハードディスク、CD-ROM等のデバイスもツリー構造によって管理される中の1つのファイルとして認識しており、カーネルはファイル管理という一連の管理形態でハードウエアとの直接的なやり取りを制御することができるのです。
  その他、セキュリティ機能が豊富なこと、インターネットの開設に使われた初期のコンピュータの多くでUNIXが使用されていたことから、現在でもインターネットではWebサーバやDNSサーバ、メールサーバ等にUNIXが多く使用されています。
   
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  ネットワークオペレーションシステムについて
 
 
A.05
DNS(Domain Name System )。TCP/IP環境ではコンピュータ同士はIPアドレスを用いて通信を行いますが、DNSの仕組みを使用することによってビット列であるIPアドレスを人間が覚えやすいアルファベットの文字列に対応付けできます。こうすることによりインターネット利用時に文字列でインターネット上の目的ホストを探し出すことが可能になります。
  1970年代、インターネットの前身であるARPANETでは、ホストの情報を1つのファイルで管理していましたが、ホスト情報に変更が生じるたびに各サイトの管理者はその情報ファイルを入手して自サイトのホストテーブルを更新する必要がありました。その後、ARPANETがTCP/IPを利用したネットワークに移行すると、ホスト数が急激に増え、問題が生じたため、DNSが登場したのです。
  DNSでは、ネットワークをゾーンという領域(ドメイン)でわけ、それぞれのドメインに名前を付けることで管理します。こうすることにより、ドメインの中のホストの情報はそのドメイン内で管理されるため、情報を分散することができるのです。DNSを提供するコンピュータをDNSサーバと呼び、DNSサーバは各ドメインごとにおかれ、取得したドメイン名の配下にあるホスト名とIPアドレスの対応関係やメール配送先ホストの指定、サブドメインの管理権限の委譲先などを管理します。
   
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  プロトコル
 
 
A.06
プロトコル。ネットワークに接続された機器が通信規約に従うことにより異機種間の相互接続が可能になります。ガイドラインとしてISO(国際標準化機構)が策定したOSI基本参照モデルがあり、多くのプロトコルを機能別に層(レイヤー)として区分しています。TCP/IPプロトコルもOSI基本参照モデルをベースに作成されており、具体的な仕様はRFCという通番のついた公開文書として管理されています。
  LANで使用される主なプロトコルには、TCP/IP、NetBEUI、IPX/SPX、AppleTalkなどがあり、TCP/IPはインターネットの標準プロトコルでもあることから現在最も普及しているプロトコルといえます。
  その他、よく知られているプロトコルとしては、パケット通信のプロトコル(X.25)、フレーム・リレーのプロトコル、モデムのプロトコル(MNP、V.90等)等があります。
   
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  プロトコル
 
 
A.07
クライアント。Internetに限らず,ネットワーク上で情報やサービスを提供するマシンやソフトがサーバで、情報やサービスを依頼(利用)するマシンやソフトがクライアントです。
  サーバを利用するとネットワーク上のリソース(資源)と情報を一元管理でき、TCO(Total Cost of Owner)を削減できるメリットがあります。よく利用されているサーバーにはファイルサーバ(ファイルを共有)、プリントサーバー(プリンタを共有)、Proxyサーバ(内部・外部の要求を代理、データのキャッシュ)、データベースサーバ(データベースを提供)、Webサーバ(ホームページを公開できる)、DNSサーバ(ドメイン名とIPアドレスの対応付け)、メールサーバ(電子メールが送受信できる)、その他アプリケーションサーバ(業務用アプリケーションを提供)等があります。
  イントラネット環境ではクライアント・サーバ型のネットワークを組むことが一般的ですが、インターネット環境ではISP(Internet Servie Provider)やASP(Application Service Provider)といったサービス業者がWebサーバやDNSサーバ、Mailサーバ等を提供している場合もあります。
   
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  サーバー
 
 
A.08
FTP(File Transfer Protocol :ファイル転送プロトコル)。TCP/IPプロトコルの上位層で働くファイル転送プロトコルです。ASCII(テキストファイル)、EBCDIC(メインフレームとその互換システムで使用)、バイナリ・ファイル(画像、プログラム)などのファイルフォーマットに対応しています。
  また、ファイル転送を専門に提供するサーバをFTPサーバと呼び、通常はFTPサーバにログインするためのID・パスワードを設けていますが、匿名(Anonymous、アノニマス)のIDでファイルをダウンロードできるサービスを提供している場合もあります。この場合は、パスワードにe-mailアドレスを入力するのが慣例です。インターネット上にはFTPサーバを利用してファイルを公開しているサーバが多数存在します。
   
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さらに詳しく! (TCP/IPプロトコル) 

 
 
A.09
イントラネット。イントラネットの「Intra」は「内部の」という意味で、インターネットの技術(TCP/IP、HTML、WWW)やインフラ(設備)を使用して企業内に限定されたネットサワークを構築し、情報共有や業務支援に活用します。グループウェアや専門アプリケーションを利用する場合もありますが、WWWや電子メールを利用して社内文書を共有するのが一般的です。
  最近ではイントラネットの範囲を関連する外部組織まで拡大したエクストラネットへと発展してきています。エクストラネットの「Extra」とは「外部の」という意味です。関連企業のイントラネットを結んだエクストラネットはVPN(仮想私設網)として利用できるため、企業間の商取引を実現するためのイントラとして導入されていますが、セキュリティ技術やEDI(データ交換)などの適用が不可欠です。
   
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LAN 

 
 
A.10
ファイアウォール(Fire Wall)。本来、防火壁という意味で、外部から社内のコンピューターやデータを守るための防護壁という意味で使われています。ファイアウォールの機能としては、フィルタリング機能、プロキシ機能、ユーザ認証、VPN対応機能、セキュリティ通知機能などがあります。
  フィルタリング機能には、IPレベルの不正パケットのフィルタリング、ポートフィルタリング、電子メールのバイナリファイルフィルタリング、スパムメールなどの不正メールブロック、ICMP攻撃などのブロック、Javaアプレットのブロッキングなどがあります。
  プロキシ機能には、内部から外部へのWebサイトへのアクセス制限、内外の高速なアクセス環境、ダイナミックNAT(IPマスカレード)、スタティックNATなどがあります。
   
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ネットワークデータの保護について 

 
 
A.11
OSI(オープンシステム間相互接続)モデル。コンピュータ同士でデータ通信を行うときに使用するルール(プロトコル)のガイドラインとしてITU(国際電気通信連合)やISO(国際標準化委機構)が中心となって策定されました。OSI参照モデルは多くのプロトコルを機能別に層(レイヤ)として区別し、7つの階層で構成されています。現在最も普及しているTCP/IPプロトコル群もOSI参照モデルをベースに作成されています。
   
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OSIモデル 

 
 
A.12
もともとは1970年代に米ゼロックスが開発したデータ交換用の技術です。その後、米ゼロックスと米ディジタルイクイップメント、米インテルの3社が共同で作成したDIX仕様はバス構造のLANですが、DIX仕様は後にIEEE802.3委員会が標準化したCSMA/CD方式のLANのベースになりました。現在では、IEEE802.3標準のLANをイーサネットと呼ぶことが多いです。
  イーサネットは、さらに接続形態やケーブルの種類で10BASE-T、10BASE2、10BASE5の3つに分けられますが、現在では10BASE-Tが主流となっています。パソコンの中には、あらかじめイーサネットの10BASE-T用の接続端子を持った機種もありますが、それ以外の機種でLAN接続を行うためには、LANボードと呼ばれる基板をパソコンに増設する必要があります。
   
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LAN 

 
お疲れ様でした!
 
   

 

 

 
 
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