様々な原因によって、データの喪失、破損、あるいは破壊が起こる事があります。ネットワークに対する主な脅威と、情報を守るための方法について説明します。
 
ネットワークに対する脅威
 コンピュータの故障や火災、自然災害、又はコンピュータ犯罪やウィルスによってデータが失われることがあります。クラッカーによるコンピュータシステムへの不正侵入や電子盗聴、盗難、ウィルスの感染には常に気をつけなければなりません。ウィルスというのはプログラムの一種ですが、フロッピーディスクでうけとったファイルと、インターネットのFTPサイトからダウンロードしたファイルから感染することが主です。
ファイアウォール
ファイヤーウォール(Fire Wall)は本来、防火壁という意味で、外部から社内のコンピューターやデータを守るための防護壁といった感じで使われています。 ゲートウェイは通常1台のコンピュータで、内部のプライベートネットワークとインターネット等の他のネットワークとの間でコネクタとして機能します。又、ファイアウォールに設定を加えると、送られてくる情報のフィルタリングを行わせることができます。高性能フィルターになるとネットワークが送受信する情報を事実上すべて検査できるものもあります。その他、高価な特別なコンピュータを使い、ファイアウォールにしている場合もあります。
 
パスワード

 
ネットワーク管理者がネットワークの環境設定を行い、情報や接続されたリソースを守ります。グループパスワードは、特定のグループに対していくつかのネットワークリソースへのアクセスを可能にするものです。ほとんどのオペレーションシステムでは、同時に異なる複数のグループにユーザーを割り当てることができるため、ネットワーク管理者はネットワークリソースへのアクセス割り当てをより自由に行うことができます。
 
アクセス制御

 特定のファイル、ディレクトリ、又はネットワークに接続された装置へのアクセスを制御するために行います。一般的なアクセス制御は、読み取り、実行、書きこみ、削除を許すもの、ファイルへのアクセスを禁止するもの等です。又、ファイルの利用状況を監視することもできます。ファイルの利用状況を調べる事により、アクセス制御を変更し、ユーザーからの要求に合わせることが可能になります。

 
ネットワークデータのバックアップ

 定期的にデータのバックアップを行うことによってもとのファイルの喪失や損傷に備えて予備のコピーを作っておく事ができます。テープカートリッジ等の記憶装置や、インターネットを利用した方法で、計画的にバックアップすることによってデータを保護します。

 
テープバックアップデバイス

テープドライブはデータバックアップ用として最もよく利用される装置です。プラスティックテープに磁性粒子を塗って作られ、リールに巻き取る方式もありますが、カートリッジ式をよくみかけます。
  Travan ドライブ
 Travanドライブは比較的価格が安いのですが、他のタイプのテープバックアップデバイスほど高速ではありません。Travanカートリッジは、最大8ギガバイトのデータを保存することができ、個別のコンピュータや小規模ネットワークの情報のバックアップに使われます。
  DATドライブ
 デジタルオーディオテープ(DAT)ドライブが使う技術は、本来はオーディオやビデオ製品用に開発されたもので、8ミリと4ミリの2種類があります。DATカートリッジには、最大24ギガバイトのデータを保存する事ができます。ドライブは高価ですが、カートリッジは安くなっています。
  DLTドライブ
 DLT(Digital Liner Tape)ドライブは、高価ですが1本のカートリッジに大量の情報を保存できます。最大70ギガバイトの情報を保存でき、大規模ネットワークで情報のバックアップに使われます。
無停電電源装置
 無停電電源装置(UPS)は、主電源システムが故障したときにコンピュータに電源を供給するために使います。ほとんどの無停電電源装置には停電検出機能があり、数分の1秒でバッテリー電源にきりかえることができます。
フォールトトレラントシステム
 異なる場所に置いた何台かの装置にデータを保存し、データを保護するように設計され、記憶装置が1台故障しても、重要な情報にアクセスすることが可能です。最も一般的なのはRAID(Redundant Array of Inexpensive Drives)システムと呼ばれ、大企業で利用されています。このシステムは、普通は何台かのハードディスクドライブを使い、データの複製を保存します。
  ストライピング ストライピング
 ストライピングとは、データを細かく分割してシステム内のすべてのハードディスクドライブに均等に分散するものです。1台のドライブが故障するとそのデータがすべて失われますから、あまりよいデータ保存手段ではありません。
  ミラーリング 
 ディスクのすべてのデータを別のディスクに複製するものです。1台のドライブが故障しても複製ドライブを使って情報を保存したり、故障したドライブのものと同じ情報にアクセスしたりできるので、効果的な保護が提供できます。
  エラーチェック 

 エラーチェックに最もよく利用されるのはパリティで、データは必ず1と0の連続として保存されます。一連のデータに含まれる1の数が一貫して奇数か偶数であることを確認すればエラーが発生されないことが保証されます。パリティ情報をRAIDシステムに保存しておくと、データの喪失や破損をがあってもすぐに復旧することができます。

 
 

 

 

 
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