DNSでようやくインターネットの世界でサーバの名前が使えるようになりました。ここでは電子メールのしくみについて考えていきましょう。

図18
図18はインターネットで電子メールを使う状態を示しました。通常パソコンではメーラーという、電子メールの作成や送受信、受信したメールの保存・管理を行うソフトウェア(OutLook、AL−mail、ユードラ等)を使用して電子メールを作成したり読んだりします。実際のメールの送受信は以下のとおりです。
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(1)AさんはBさん宛のメールをメーラーを使いAさんのメールサーバへ送る。 |
(2)AさんのメールサーバはBさんのメールサーバにメールを送る。 |
(3)Bさんのメールサーバからメーラーを使用してAさんのメールを受信。 |
電子メールのメールアドレスは次のような形式です。
名前@ドメイン名
では、このメールアドレスをもとに、メールサーバはどのようにして相手のメールサーバまで、メールを届けるのでしょうか?
DNSサーバは、そのドメインのメールサーバの名前も設定しています。そこで送り側のメールサーバはドメイン名をもとに、そのドメインを管理しているDNSサーバに対して、そのドメイン名のメールサーバを問い合わせます。
メールサーバの名前がわかればその名前からIPアドレスを取り出せます。最後に送信側のメールサーバは受信側のメールサーバにIPアドレスを元にメールを送信します。

図19
図19に受信側のメールサーバで行われていることを示しました。
メールサーバにはあらかじめメールアドレスが登録されています。 そして、メールを受信した場合には、それぞれのメールアドレス別にメールサーバ内に保存しておき、
各メールアドレスの持ち主から要求がある時に、それぞれのパソコンに保存してあるメールを送ります。
相手のサーバは、送り先のメールサーバに登録してあるメールアドレスを知りません。 サーバは、メールアドレスのドメイン名だけをみて、そのドメイン名のサーバにメールを送信します。
したがって、登録されていないメールアドレスを受けた場合、受信側のメールサーバの多くは送信側のメールサーバに対して 「そのメールアドレスは登録されていない」という返事を返します。
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